『kawawarawa』

1、
「じゃ店長、明日から田舎行ってきまーす。」
2、
「この土手も変わんないなぁ。
 おぉ。川遊びの子なんて絶滅したと思ってたよ。

 おーい。なんか採れるねー?」



        「 見えるのか 」 
3、
「おばあちゃん、たいへん!
 川に!女の子が着物で!
 ふぅっと・・・・こぉ ふ〜〜〜〜っと
 き 消えたばいっ!!!」


「あんた、見えたんねっ。」
「はひっ?」



「なんか起こらんな、いいけどねぇ・・・」
4、
「昭和の初め頃は、あそこは大ナマズが居るような淵でねぇ。大きな岩が祭られちょった。
その岩が大水からこの辺りを守っちょるち、言われよったんよ。」
「ふうん。」
     
     


     
    「 おい 」
5、
「おおかた度胸試しにナマズでも捕りにきたか。
 あはは、それにしてはここはちぢこまっとる。」



「ゲホっ、ゲホっ」
「お前、また来い。
 勇気とやらを示してみ。」
6、
『 あはは、
  ここは、
  ちぢこまっとる 』



「あれ、コウジくん。
 どうしたと?」

「なんでもない!」
7、
「ホタル、とりに行くき。」




「来たな。

 ふふ
 その肝は認めてやるよ。」
8、

「くすくすくす」
9、
「コウジくん、おはよう。」
「・・・」



「コウちゃん、待って。なんか変よぉ。
 ねぇ どうかしたと?」

「ついてくんな!!」
10、
「はぁ
  はあ
   はあ
    はあ」


「 ・・・ 」


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